びーの独り言

どこいくの?どっか。

ニッポン鉄道遺産

ニッポン鉄道遺産―列車に栓抜きがあった頃 (交通新聞社新書)

ニッポン鉄道遺産―列車に栓抜きがあった頃 (交通新聞社新書)

 これも「国際ブックフェア」交通新聞社の一冊。あまり遺産には興味はないのだが、知識の補完に期待。
 著者はプロの鉄道カメラマン。私より10才くらい上。この本は月刊「旅の手帖」に平成14年11月号から平成17年10月号まで連載されたものをまとめている。交通新聞社の本は今まで素人臭いのが多かったが、この本は雑誌に連載されていただけあって、とても読みやすかった。
 どこどこ駅の何々といった鉄道記念物などを取り上げているのかと期待していたが、ほとんどの項目は昔にあったが今はなくなりそうなものを取り上げている。食堂車、ビュッフェ、駅弁の立ち売り、赤帽、小荷物取扱、タブレット交換、転車台、鉄道林、木枕木、硬巻、蒸気暖房、栓抜き、洗面台、ランプ庫、ナローゲージ、ゼロ系新幹線、省線電車、ボンネット特急など。私は昔の鉄道にまつわる物品にはなぜか興味が湧かない。ただ全体を通じてノスタルジックな郷愁に満ちており、特に昔はのんびりした時代だったという部分が印象に残った。
 2日で一気に読んだ。さらっとした文である。逆にあっさりしすぎてて読みごたえはないかも。エッセイの性格上仕方ないのだろう。鉄道ファンだけではなく、一般の人にも軽く楽しめると思う。