びーの独り言

どこいくの?どっか。

ロボットの時代

 私の大好きなアイザック・アシモフ。SFの金字塔「われはロボット」に続く短編集。買ってから長い間放置してきたが、ここんとこずっと日本のミステリーに挑戦してきてうまくいってなかったので、読んでみることにした。
 素晴らしい。あまりにも素晴らしい。日本の賞レースを取ったミステリーなんてまったく足元にも及ばない。私が高校時代に初めて触れたアシモフが実は一番素晴らしかったのか!あの頃はその凄さに気づかなかったが、大人になった今ならわかる。怖いくらいほとばしる知性、圧倒的な想像力、斜め上の展開、日本語に訳してさえも引き込まれる構成。難しい言葉やかっこいい言葉は使われてなくてすごく読みやすい。
 アシモフは「あまりにも頭がよかったのでみんなに理解されず、普通の人のふりをするのが大変だった」と述べているが、この小説を読むとウソではないと思える。アシモフ飛び級を繰り返し19歳のときには大学を卒業した。生化学の教授でもあり、科学エッセーも多数執筆している。そっちの方を高校時代に買い揃えたが、一番有名なのはロボット三原則である。どこでどう転ぶかわからないもんだと思う。
 時代を越えて読まれているだけある。しばらくはヘビーローテーションしよう。