びーの独り言

どこいくの?どっか。

鉄道廃墟

鉄道廃墟 (ちくま文庫)

鉄道廃墟 (ちくま文庫)

 鉄道ファンでありこないだ一緒に飲んだNさんが突然に送ってきた。私は廃線跡について触れたHPが好きである。hyosubeが教えてくれたHP*1がきっかけであった。廃線跡というのはどこかせつない。繁栄と没落、滅びようと思って滅んだわけではない。けれど、時の流れは容赦ない。永遠に続くものはないのが世の常である。
 写真集なのかなと思っていたら、写真+エッセーだった。特にエッセーがとてつもなく独特の世界観を演出。多くの登場人物、人間の泥臭い部分が満載。とても味のある描写と構成力であとをひく名文。文章に心震わされのはいつ以来だろうか。
 著者は「少女」もモチーフにするらしく、本文ではいろんな少女が登場する。これが妙な雰囲気を漂わせている。少女が登場している写真が1枚あって、棄てられたSLに座っている。現実では起こりがたい組み合わせによって、想像力を刺激された。この作者は一体何者だ?