- 作者: 木村元彦
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2005/12/05
- メディア: 単行本
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今、話題の本。オシムとはもちろんサッカーの日本代表監督だ。donpaのブログを見て読む気になったw。
この本は深い。なぜ深いかと言えば、例え話が微妙なのだ。わざと真実を言わないというオシムの姿勢がそうさせるのだろうか?微妙な話って、どことなくミステリアスで興味を惹かれる。謎解きの要素が入ってるもんな。メッセージを読み取るには想像力を働かせる必要がある。今までにない曖昧な言葉たちだ。それがオシム語録における最大の特徴だろう。
システムは自分達で作り上げるもの、という部分が衝撃だった。会社組織においてシステムは絶対だと思っていた。悪いのはシステムだって思っていた。けれど、そのシステムを作ったのは自分達だとすると、システムが悪いって言ってる自分は一体なんだったんだろう?みんな組織に飼いならされて思考がストップしてないかい?これからの会社はうちらが作り上げるんやで。
人生ってなにか、生きるってなにか、尊重しなきゃいけないものはなにかということを教えられる。全編に通じるのは、運命に翻弄されるけれども人として貫かねばならない信念があるみたいな。読んでいてせつなく力強く。
団体スポーツのメタファーは組織論、リーダーシップ論に通じる。小難しい本を読むより余程得るものは大きいと思われ。簡単に読める本なので是非一読をお勧めする。