Sさんが8時半に仕事に行くのでそのまま別れた。今日はミープルは休みだったので盆らしく観光することにした。でも、行きたいとこは特になかった。マクドで朝食を食べて出発。とりあえず近くの八坂神社に行くことにした。
八坂神社に初めて行ったのは就職した次の年の正月で同期Kと藤本と行った。ちょうど京都駅がリニューアルされてて長いエスカレーターにテンションが上がったことを思い出す。その次はお見合い相手と行ったような？背の低くてぽっちゃりした子だったが、最後宗教問題で破談になった。八坂神社に行って思ったのは、人の記憶はあてにならないということ。記憶の中の印象と実際がだいぶ狂ってた。
どちらかというと本命は二年坂、産寧坂からの清水寺だった。ここはお見合い相手と初めて行ったわけで。特に二年坂と産寧坂は大阪の道頓堀のような京都のイメージそのままの場所で驚いた記憶がある。で、二年坂と産寧坂もまたこんなんだったけって感じだった。なんか完全に観光地化されててつまらないというか。それよりももっとあまりの外国人の多さに辟易とした。京都は外国人観光客が多いと言われるが、今までそんなに言うほどじゃないと思っていたが、なんでこんなにいるのってレベルだった。清水寺は工事の足場が組まれていてイマイチだった。あれが舞台だとすると観客はどこにいるんだろうと思った。
円山公園の方に行こうとすると、霊山歴史館というところで幕末の特別展をやってるみたいだった。幕末についてはたいへん興味がある。京都は明治維新の舞台なのでどこかに施設があるのではないかと思っていた。霊山歴史館は坂の上の方にあるらしく無料送迎バスが出てるので乗ってみたらとんでもなくすぐに着いた。一抹の不安を感じながら中に入ると、新選組をモチーフにしたアニメのキャラクターがフューチャーされていてがっかりした。でも、昔の運営で松下幸之助氏が絡んでいてまともな施設のようだった。展示もチャラいようなところはあったもののマニアックな説明もあった。見終わってから道にある看板を見ると、日本で唯一の幕末の展示というようなことが書かれていた。えっ？本当にここしかないの？あまりに明治維新って軽視されてない？
円山公園から知恩院へ。なんとなくお見合い相手と歩いたなあという記憶しかなく。細かい寺とかそういうのは無視で、知恩院もまだ入ったことないまま今回もスルーで。とにかく暑くて汗だくで。どっかでかき氷食べようと思ったが、並んでたりして結局四条通りまで戻った。かき氷とグリーンティを頼んだら、ガムシロップがついてきた。意味がわからずかき氷にかけて食べたら、グリーンティにまったく甘みがなかった。悔しいから全部飲んでやった。
八坂神社の前からバスに乗り銀閣寺に移動した。銀閣寺から小さな川沿いに哲学の道というのがある。これは大学に入ってからか高校友人Mに教えてもらった。Mはデートコースにいいと絶賛していた。調べると哲学者であった西田氏が歩きながら思索にふけったという道であるそうな。28歳くらいの頃、このコースを別のお見合い相手と来た。銀閣寺をバックに彼女の写真を撮ったのが残ってたりする。で、銀閣寺は比較的記憶に残っていてそのまんまだった。哲学の道もまたしかり。実は最初に歩いたときそんなにいいとは思わなかったが、今回もまたそんな感じでほんとにここで考え事をしてたんだろうかと思った。お見合い相手と入ったお店を探したが、それっぽい店はあるものの確信には至らなかった。そんなもん探してどうするんだ？あの時は途中にある寺にも寄り道したと思うが、今回はスルーした。ただ若王子神社というのだけは寄った。当時からマニラ支店長の若王子さん誘拐事件を連想させたからだ。事件と神社はまったく関係ないけどね。
そのまま南禅寺に向かった。ここもお見合い相手と行った。別に下調べもなく適当に行ったのに琵琶湖疎水の見事なレンガ橋に感動したことを覚えている。門は記憶の中の門よりもとても大きく、寺もとても大きかった。そしてレンガ橋もまた大迫力だった。拝観料を払って国宝の庭を見た。お見合い相手と見たかどうかは覚えていないが、見たことがあるのは確かだ。昔は感動したような記憶があるが、もはや石の配置や砂の文様などの意味に興味はなかった。なんでも吸収してやろうという心の余裕はなかった。
蹴上の方に行くとインクライン跡があった。琵琶湖疎水を通って来た船をここで地上に上げてレールで運んでいた。ここも初めてではない。いつも同じことを思う。昔小学校の遠足で三井寺から山科まで琵琶湖疎水沿いを歩いたことがありすごくきれいだった。もう一度歩いてみたい。
蹴上駅から京都駅に出てJRで尼崎まで帰った。完全に整備された観光地を以前見たことがあるのに回るのはまったく面白くはなかった。あれだったら新京極の裏の町並みを見てる方がよっぽど面白い。とか言いつつ金閣や嵐山もぶらつくつもり。歩いてりゃ何かあるさ。
