びーの独り言

どこいくの?どっか。

2023/06/04(日)「ホキ」

 起床は710。午前中はうだうだしてた。昼食にタイミングを合わせたかった。
 1145、喜多方ラーメン坂内。ここのラーメンは本当においしいので、毎週通ってしまう。本家の坂内食堂よりおいしいのはどういうことだろうか?
 13時、ホキ美術館。ここはこないだはこくろさんが訪れていて知った。写実絵画専門美術館だそうだった。よくネットに写真のような画像が実は絵だったなんてのが上がっていたので、そういう感じかなと思っていた。ただはこくろさんのチョイスだからきっとそれだけではないと期待した。
 建物の形が美術館らしく白を基調としたアバンギャルドな造りだった。中も白くて清潔感と高級感に溢れた非日常的な空間となっていた。
 最初に飾られた絵ですべてを理解した。そこには等身大に近い大きさで若い女性が極めてリアルにかつ立体的に描かれていて、写真のようでいて、写真をも越えた輝きと鮮烈さがあった。肌の微妙な皮膚感と青く透けた血管、さらさらの髪の毛一本一本が繊細に描かれていて、眼球の黒目も自分の鏡でしか見たことがないくらいきちんと描かれていた。服の生地の質感もこれまでかと思うくらいほぼ描き分けられていた。
 モチーフとしては若い女性が多かった。大人になりかかったJKとかもうこれは反則に近かった。その透明感と瑞々しさは、写真を越えた内面や本質的な何かを見事に表現していた。展示の後半になってくると、水の表現やガラスの表現、透かし、色フィルター、テクスチャーの質感、光の加減など、よりテクニックに磨きがかかってきた。人物の背景も部屋の中から屋外へと移り、より細かく手のかかる描写が必要となった。
 今までいろいろ美術館に行ったけど、どれもなんか違うなと思っていた。絵画は所詮絵画であり、絵画の域を抜けきれなくて、暗黙の決まりごとや背景がわからなければさっぱりよさがわからなかった。見る人の努力をひどく必要としていた。悪く言えば、美術マニアが素人に知識をひけらかす場所のように思えた。わざわざ公金を投入してまで保護するようなものに思えなかった。私はお高くとまった絵よりは、写真やアニメの方がいいと思っていた。
 しかし、ここの絵は写真やアニメを越えて極めて理想に近いものだった。もはやこれ以上のものは地球上に存在しないのではないかというくらいの内容だった。考えてみたらいいけど、モナリザを見て正直どう思う?東洋人が西洋人が描かれた絵画を見て、本当に美しいと思える?文化も時代も違うのに、西洋人と同じ感覚を持てるかな?写実的なテクニックを称賛するならアリだと思うけど、そこに普遍的な精神性を見いだすのは無理がなくないかな?なんか西洋での価値に引きずられて皆で誉め合うゲームみたいになってないか?好きな人は好きでいいし、好きになるように努力するのもいいし、また逆があるのも絵を見る上での健全な関係ではないかな?私はホキ美術館の絵のいくつかをとても気に入った。家に飾りたいと思ったし、なんならなんだか同じような感じで描けないかなと。あの人のことを描いてみたら面白いなんて、できもしないだろうことまで想像してみたり。そこまでのアイディアが湧くのは今までなかった。
 最後に作品のポストカードがあったから特に気に入った1枚ともう1枚買った。大きさが小さくなると、魅力が半減するようだった。細部に魂が宿ってるんだな。この感覚も面白いと思った。15時、撤収。展示替えしたらまた訪れたい。
 21時半過ぎに半年ぶりに走りに行った。ずっと走りたいと思っていた。自己肯定感が上がって普段が気持ちよく過ごせるので走りたいのだ。でも、なかなか活性化エネルギーが高くて、踏ん切りがつかなかった。今日は半袖短パンが気持ちいい季節となっていた。ケガが心配だったが、走らないよりはケガをした方がいいだろう(前はそれでケガをした)。いざ走ってみると、そんなに悪くはなくて、足取りは軽かった。半分を過ぎてからさすがに足が動かなくなってきた。わずか10分だけだったけど、ちょっとずつ前に進めれば。