びーの独り言

どこいくの?どっか。

2022/11/06(日)「日光」

 起床は5時半。まだ暗かった。朝4時から騒いでる奴らがいた。腹立たしかった。こんな時間からこんな山奥で一体何してんだ?
 懸案の寒さは大丈夫だった。寝転がって横を向くと背中が寒かったが、仰向けだと問題なかった。足下が少し寒かったが、前のように耐えられないレベルではなかった。アルミシートは濡れてるような気がした。結露だと思われた。毛布の手入れをしないとダメかもしれない。
 トイレに行こうとして外に出ると、強烈に寒かった。車の外側には霜が貼りついていた。地面の芝生にも霜がおりていた。ノーマルタイヤだけど大丈夫だろうか?他の車は結構エンジンをかけていた。やはり寒いんだな。
 寝床を片付けようとしたら、素手では冷たくて、信じられないことにとても指が耐えられなかった。手袋をしようとしたら、中がキンキンに冷えていてとてもはめることができなかった。寝床をきちんと片付けるのを放棄して、毛布やらなんやらをすべて後部座席にうっちゃった。座席を元に戻し、直ちにエンジンをかけた。外気温を調べると、0℃だった。こんなに寒くても車中泊できたことに自信を持てた。
 窓をノックされた。知らないおじさんがいた。何だろうと思ったら「ライト消してくれませんか」。やらかしたなあ。ハスラーになってからライトをいじる習慣がなくなった。消すと今度は戻すのを忘れるんだよなあ。
 ある程度、車の中が温まってから寝床をちゃんと片付けた。後部座席は荷物でいっぱいになった。温かい缶コーヒーを買った。いつも尾崎豊の「百円玉で買える温もり、熱い缶コーヒー握りしめ」が浮かぶ。
 早朝にも関わらずたくさんの車がやってきていた。ここは戦場ヶ原という湿原。トレッキングの人たちはこんなに早い時間から活動するのか?715、出発。
 まずは湯の湖を目指した。昨日の湯元温泉は湯の湖に面していた。昨晩通った時は真っ暗でわからなかった道は、秋らしい木々に囲まれていて、トンネルのようになっていた。
 720、湯の湖。青々とした静かな湖面には山々がリフレクションしていた。山々は黄色や赤に染まっていて、秋を感じさせた。普段、秋という季節は他の季節と比べてわかりにくかったが、ここには紛れもなく秋が存在していた。
 735、湯滝。駐車場は500円。湯滝はさっきの湯の湖から流れ落ちていた。滝の入口は狭く、滝は45度くらいの傾斜で、下に行くほど広がっていた。遠近法で迫力が強調されているように思えた。ここは水量が豊富で、滝壺付近には湯気が出ているように見えた。もしかして、お湯なのかもしれないと、試しに滝壺にできるだけ近づいて、水に触ってみたら冷たくて、結局よくわからなかった。
 林の空気はシンと冷えて清々しかった。まるで肺の中がきれいになるようだった。ここからも湿原に行けるようだった。秋を満喫したいなら湿原を歩くのが一番なのかもしれない。今回はそのつもりではなかったのでスルーしたが、いつか歩きに来るかもしれない。755、出発。
 8時、再び三本松園地。戦場ヶ原の写真を撮った。湿原は黄色くなっていた。宇都宮時代以来3回目くらい。ここは外から眺めても面白くなく、歩かなければ意味のない場所だと来る度に思う。
 820、龍頭ノ滝。宇都宮時代に一度来たことがあった。滝と言うより緩やかな傾斜を流れてる感じ。前の印象ではあまり面白くなかったが、今回もその印象は変わらなかった。845、出発。
 中禅寺湖に向かった。途中の道は、とても秋らしく色づいて、美しく輝いていた。テンションが上がり過ぎたのか、胸が苦しくなるほどだった。自分でもびっくりした。
 855、立木第一駐車場。中禅寺湖湖畔にはなかなか駐車スペースがなかった。中禅寺湖の写真を撮りたかったが、あまりよくなかった。
 9時、立木観音。中禅寺のこと。輪王寺の一部になっている。坂東三十三箇所の一つ。札所はあまり好きじゃないけど、一応押さえておこうかと。本尊は十一面観音像。脇侍は四天王。どれも結構大きかった。円空仏のような粗い彫りで、見たことない造形。比較的新しく見えた。
 5色のひもが仏像と結ばれていた。結願ということか?すると、目の前の机に梵字が5つ書かれていて、5色に光っていた。説明していたお坊さんが、「コロナ禍でひもには触れませんが、お好きな色に手をかざすと仏様と縁を結ぶことができます」と言った。なんだかなあ。
 お坊さんに仏像について「いつの作ですか」と聞いたら「奈良時代」と言われた。えっ、と思った。関東に奈良時代の仏像あったのか?なぜ国宝じゃなく、重要文化財なのか?後で調べたwikipediaには、平安時代後期と考えられると書かれていた。
 五大堂に上がると、愛染明王とあとの4体の明王があった。遠くてわかりづらかった。別のお坊さんが説明してくれたが、棒読みで感じ悪かった。あれではテープレコーダーのボタンを押す方がマシだった。この寺はなんかいろいろ胡散臭かった。935、出発。
 すぐ歌ヶ浜第一駐車場で、中禅寺湖男体山の写真を撮った。いい写真が撮れた。
 ここからは山の展望台を目指した。宇都宮時代にも上ったことがあった。
 950、中禅寺湖展望台。中禅寺湖男体山が一望できた。
 さらに上ってどん詰まり。10時、半月山駐車場。なぜか足尾銅山の石碑があった。ここからは足尾銅山の方が見えるのか?足尾がどこかわからなかったけど、どこまでも山々が見渡せて、シャープな尾根と谷筋が見えた。
 下山して、10時半、二荒山神社中宮祠。1045、寳物館。二荒山は男体山のことであり、音読みの「にこう」が日光の語源とのこと。男体山はきれいな成層火山で、信仰の対象になるのも頷けた。頂上には奥宮があり、たくさんの出土品があった。新宮の阿須賀神社でもたくさん出土してたし、劔岳の頂上でも奈良時代の錫杖があったし、沖ノ島でも祭祀遺跡があるし、古来の儀式ってミステリアスなんだよなあ。
 ここの寳物館には刀がたくさんあった。その中の一振は国宝だった。関で刀のことを勉強したはずなのに刀の良さはさっぱりわからなかった。今度見に行く国宝展では17点もの国宝の刀が展示される。少しでも慣れとかないとと思ったが、やっぱり説明は頭に入ってこなかった。見ただけでは違いがまったくわからないんだよなあ。1125、出発。
 〆で華厳の滝に行こうとしたが、駐車場に並ぶ車の列が凄まじかった。一度見たことあるし、スルーした。
 下りのいろは坂は軽く渋滞していた。昨日と違い、秋の中を走ってる感じがした。光の当たり具合は大事だな。
 いろは坂を下ってからは、日光宇都宮道路の清滝ICがあった。昨日行きそびれた東照宮の宝物館に行きたかったのでスルーした。その後、大渋滞になった。渋滞が酷くて、お腹も減っていた。あわよくば、五十里湖のそば屋か宇都宮の餃子と思っていたが、妥協して近くの駐車場付きのそば屋に入ろうかと思った。そこはグッと我慢したが、渋滞は進まなかった。そのうちに宝物館に行く気もなくなってしまった。こんなんだったら高速に乗ればよかった。そば屋に入ればよかった。とても悪い流れだった。
 渋滞は神橋からマシになった。腹が減ったのでお店に入りたかったが、適当な店がなかった。そのうちに東武日光駅を越えて、杉並木となった。ここの杉並木はなかなかのものだった。
 今市に入ると、再び渋滞が始まった。目標を宇都宮餃子に定めて、高速のインターへ向かった。その前に、1245、給油。今市ICから日光宇都宮道路で宇都宮IC下車。
 宇都宮で狙ったのは「中華とんとん」のジャンボびっくり餃子だった。私はことあるごとにここと「正嗣」の餃子が食べたくなる。「正嗣」については、こないだテイクアウト専門になったことを確認した。
 4年間住んだ宇都宮であり、道は楽勝と思ったが、駅前大通の渋滞にはまってしまった。白沢街道からJRを越えて、東口の方へ行くと宇都宮ライトレールを建設していた。
 宇都宮ライトレールは宇都宮駅東口から郊外の芳賀を結ぶ予定だった。計画を聞いた時はまさかと思った。今の時代、新線を建設すること自体が考えにくく、あっても都会の郊外に伸ばすしか無理と思っていた。よりによって皆が車で移動するような宇都宮に作るなんて、そこまでの需要あるのか?
 国道4号線を跨ぐ高架を渡った。隣に路盤があるのが違和感たっぷりだった。高架を下りたところが「中華とんとん」だった。1340、「中華とんとん」。無慈悲にも準備中orz。予定を変更してまで食べに来たのにショックダイナマイトだった。
 気を取り直してトンカツ「飛山」へ向かった。「飛山」は呉の時にKさんから教えてもらった店であり、宇都宮時代にはよく通ったものだった。「飛山」とは変わった名前だなあと思っていたが、最近になってこの辺りに飛山城があったことを知った。ネットで検索しても店は出てこなかったので、イヤな予感はしたが、記憶を頼りに行くことにした。
 鬼怒川を渡ろうとすると、前に「正嗣」の餃子を食べる時に渡った鉄橋が出てきた。これも何かの巡り合わせか?その後は散々道に迷った。「ごへいもち」と書かれた看板にとても見覚えがあった。しかし、近くにはお店はなかった。ナビを強引にセットして、行ってみると、ラーメン屋になっていたorz。20年以上前のことだから仕方ないか。建物や駐車場はそのままだったので、一目見ることができたのはよかった。
 もう新しく餃子の店を探す気力も残ってなかった。1415、マクドナルド。お腹が減ってるから、おいしいはずなのだが、敗北感でいっぱいだった。1455、出発。
 時間が中途半端だし、疲れたから帰ることにした。すぐに清原工業団地を通った。通るのは初めてじゃないかな!噂には聞いてたが、思ってた以上にたくさんの工場があった。しかも、宇都宮ライトレールを建設していた。通勤需要を見込んでるのだろう。道の両側には背の高い広葉樹が並木を作っていた。葉っぱは黄色に色づいており、とても秋を感じさせる風景だった。
 アホナビは新規ルートを示した。以前から気になっていたルート、都内を回避して茨城から成田に回り込んだ。真岡ICから北関東道。友部JCから常磐道。筑波JCで圏央道。大栄JCから東関東道で、宮野木JCで京葉道路へ。武石IC下車。最後は京葉道路手前の千葉北ICで降りるべきだったorz。国道14号線で帰った。18時、帰宅。
 今回は、日光の秋を満喫することができた。また車中泊の成功も自信になった。最後、まとめきれなかったのは残念。次は頑張ろう。