びーの独り言

どこいくの?どっか。

2022/10/30(日)「富士五胡」

 外が明るくなり、車のドアを開ける音やエンジン音が聞こえてきた。起床は6時。
 朝方は寒かった。寒くて寝袋でブルブル震えていた。顔は大丈夫だったが、足はまだダメで、肩から背中が一番ダメだった。要するにダメだった。じっとしてたらダメ。いっそ助手席側も倒して、布団敷くしかないかな?
 他の車の人がビデオを回していた。なんだろうと思ったら、昨日見えなかった富士山がきれいに見えた。思ったより大きくは見えなかった。反対側の方の山の方が大きいくらいだった。
 寝床を片付けて、軽く朝食を取り、昨日のブログを修正した。富士山の後ろから朝日が上ってきた。735、出発。道の駅の出口付近で後ろを振り替えると、富士山がデカデカと見えた。そうそうこれこれ。
 富士五湖を目指した。道沿いからは富士山が大きく見渡せた。しかし、路駐できそうな場所は他の車に押さえられていた。しばらく行くと、道路脇に停められそうな場所があった。先に来た人が三脚を立てていた。富士山は見えたけど、逆光で眩しくて、シルエットしかわからなかった。写真には火の玉のような輝点が写っていた。撮り直そうとしても、輝点が出た。なんだろう?
 755、本栖湖本栖湖には「モンキーターン」で競艇選手の養成所があることを知っていた。とりあえず一周することにした。トンネルの横に駐車場があった。展望公園。山の間から富士山が見えた。ここも思いっきり逆光だった。近くに千円札の図柄を撮った場所があるようだった。ネタには持ってこいだったが、純然たる山登りで40分かかるので断念した。公園の先は細い道となり、林の間を走った。葉っぱは秋で黄色に色づいていた。木漏れ日の中、木々の間からは光る湖が見えた。とても贅沢な時間だった。研修所の場所は遂にわからなかった(後記:2001年に移転)。
 8時半、精進湖。他手合浜。湖面は光を反射してキラキラしていた。富士山の手前には、小さい三角形の山が被っていた。子抱き富士と言うらしい。ここもまだ逆光気味だったが、少しマシになってきた。
 855、西湖。根場浜。ここも湖面はキラキラと輝いていた。ようやく逆光から解放されつつあった。手前にある山の稜線が左右から緩やかに降りてきて、ちょうど交差して高さが一番低い位置に、雪を被った富士山が見えた。
 西湖からのトンネルを抜けるとすぐに河口湖だった。河口湖には2つの思い出があった。宇都宮時代にボート部の合宿で来たことと、河口湖マラソンに出たこと。特に河口湖マラソンは初マラソンで河口湖を2周するものだった。河口湖に沿った道には見覚えがあるような気がした。
 河口湖大橋を渡った。まったく記憶になかった。前は渡らなかったかも?河口湖大橋を渡ると店が多く人も多くてとても賑やかだった。マラソンで走ったイメージはまったくなかった。
 再び外周道路に戻ると、漕艇場の艇庫があった。合宿は人生で一番楽しいくらい盛り上がった。艇庫の前を一瞬で通り過ぎ、何にも思い出すことはなかった。もう来ることもあるまい。
 道の周りは大きなホテルばっかりだった。道にはちらほらトンネルがあった。こんなトンネルあったっけ?昔に走った時とはずいぶん変わったのかもしれない。
 9時半、大石公園駐車場。多くの人で賑わっていた。ここからは先の3つの湖よりも富士山が大きく見えた。頂上付近には雲がかかり始めていたが、まだ頂上は見えていた。
 河口湖の2周目。今度は河口湖大橋を渡らず、船津浜に行った。ここが一番栄えている場所だった。古くからのホテルが密集しており、ロープウェイには行列ができていた。河口湖マラソンの時はこの辺りの宿に泊まったと思う。
 河口湖を後にして山中湖に向かった。みんな考えることは同じなのか渋滞していた。途中に有名そうな神社が出てきたので寄り道した。
 1040、北口本宮冨士浅間神社。昨日の浅間大社よりもこっちの方がよほど神社らしい雰囲気があった。参道の両側には高くて太くて真っ直ぐな杉が生えていて、参道は日陰となっていた。参道の両側には大きな灯篭が並んでいた。参道の先には大鳥居があった。鳥居を潜ると立派な門があった。その先には神楽の舞台、そして拝殿からの本殿。あちこちに杉の巨木があり、しめ縄が巻かれていた。
 12時、山中湖。河口湖と同じで賑やかだった。ほうとうの店がたくさんあり、どこも行列が出来ていた。行列してまで食べたいものかね?うまければ、それはほうとうではない(暴言)。さて、山中湖きらら第2駐車場に駐車。一瞬の駐車なのに300円は悔しい。富士山の上の方には靄がかかっていて、頂上がどこかわからなくなっていた。残念。車を走らせていると、富士山がデカデカと見えた。そして、長池親水公園東駐車場が出てきた。無料駐車場があったのかorz。ここから見る富士山は河口湖の大石公園駐車場よりも大きく見えて、裾野がフレームアウトしていた。頂上には雲がかかっていた。
 都留にあるリニア見学センターを目指した。東富士五湖道路の山中湖ICから都留IC下車。有名そうなうどん屋に遭遇した。富士吉田名物の吉田うどん。吉田うどんは豚汁にうどんが入っているイメージで、一度食べたけど、普通という印象だった。ほうとうよりはマシに思えた。
 13時、「山もとうどん」。行列に並んだ。調べてみると全国区で有名な店らしかった。カウンターで肉うどん大盛の山菜トッピングを注文。750円は安かった。システムといい、値段といい、まるで讃岐うどんの店のようだった。
 13時半にやっと食べることができた。特徴は断面が1cm角の極太麺。麺を食べると、腰があり、ボソボソしていて、少し小麦粉の食感と味を残していた。これは私の好きな麺だった。山本屋本店の味噌煮込みうどんを思い出した。肉はなぜか桜肉。甘い味付けがされていたが、これはあんまりだった(後記:吉田うどんの特徴らしい)。また茹でたキャベツがのっていた。珍しいけど、これも特段なんとも思わなかった。小皿には天かすと辛い薬味。天かすを入れると、かなり味変しておいしくなった。別の小皿で来た山菜を使うと、風味豊かでとてもおいしかった。いい店はすべてがおいしい。最後に辛い薬味。言うほど辛くはないが、すべての味をぶち壊した(後記:吉田うどんの特徴らしい)。いろいろな味が楽しめて楽しいうどんだった。ただ奇をてらいすぎていて、王道にはほど遠かった。
 14時、リニア見学センター。都留にはリニアの実験線があり、そのまま営業線となる予定だった。外には高架が真っ直ぐ伸びて、シェードがそのまま山の中腹のトンネルに吸い込まれていた。
 施設にはリニアの先頭車両が展示されていた。これは実際に試験に使われていた車両でMLX01-2と言うらしかった。車両の中に入ると新幹線と同じくらいの広さがあり、片側2列の座席があった。もう一方の座席は外されていた。
 リニアは、磁石の力を利用して前に進む。軌道はなく、側面のガイドウェイにドーナツ型の鉄心(コイル)が並んでいる。車両の側面には液体ヘリウムで冷やされた磁石が並んでいる。車両が通ると、コイルに電流が流れN極とS極が交互にできる。車両とガイドウェイの間の磁石の反発力(詳しくは電磁誘導)により、前に進む。
 リニアの実験線は宮崎に作られた後、山梨へと移った。山梨実験線は42.8kmもあり、2027年開業予定の営業線に組み込まれている。現在は有人で600km/hを達成している。
 施設には、模型がたくさんありリニアの原理について説明していた。15時からデモをやっていて、液体窒素で冷やした金属がネオジム磁石の並んだジェットコースターのようなコースのレールの上を走っていくのは物凄くインパクトがあった。
 1540、出発。少し早いけど、行きたいところがなかったので帰ることにした。ナビは高速ではなく下道を選択した。どこかわからない山道をひたすら走った。他にもたくさんの車が走っていたのでルートとしては信用できそう。どうやら上野原町の秋山という山村を通ったようだった。
 1645、中央道の相模原ICに着いた。その前に給油した。中央道は高井田までずっと渋滞していた。少しくらい早く出発したって焼け石に水だった。1945、帰宅。いつもより早い時間だったのはありがたかった。
 この2日間の富士山探索はあんまりだった。行く前にこれだというものがないとこうなってしまうのかな?有名観光地というのもよくなかった。手垢が付きまくってて面白くなかった。長くやってれば、こんな時もあるさ。