びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/11/23(火)祝「石徹白」

 7時起床。815出発。行きの国道158号線を帰った。
 路面は昨日の雨の影響のためか濡れていたが、凍ってはいなかった。しかし、「スリップ注意」とか「早目の冬用タイヤを」とか「チェーン脱着場」とか見るとドキッとした。峠を越えてると、ポツポツ雨が降り始めた。フロントガラスに雨粒が落ちた。それなのに高度が上がってくると、横殴りの雨?明らかに雪だった。ヤバい!!!ノーマルだから死ぬ!降らないと思っていたが、山はダメかも?これから向かう方向は真っ白に霞んでいた。恐怖しかなかった。なんで俺はこんな時期にこんなとこに来てしまったのか!このルートがダメなら関ヶ原だって同じだ、という謎理論で先に進んだ。道路脇に設置されてる温度計は4度を指していた。「水は0度以下にならないと凍らない」と自分に言い聞かせた。
 気が気じゃない状況で、なんとか荘川村の例の分岐にたどり着いた。この先は下り坂だ。これで大丈夫だとホッとした。ひるがの高原を過ぎ、道の駅大日岳を過ぎた。青看で石徹白(いとしろ)が見えた。荘川村が行けたのだから、石徹白も大丈夫だろうと思った。私のずっと気になっている場所に行くことにした。
 石徹白を知ったのがいつかは思い出せない。石徹白は越美北線と越美南線の間の未成線区間にある集落である。二週間前に越美北線の終点である九頭竜湖駅から越美南線(現長良川鉄道)の美濃白鳥駅まで油坂峠経由で通ったが、あれは国鉄バスで連絡していた時のルートである。そのバスはまもなく廃止されている。昔、越美北線と越美南線の間を歩いたというHPがあった。越美南線の終着駅北濃駅からコミュニティバスで途中まで行き、徒歩で何キロか歩き、またコミュニティバス九頭竜湖駅まで乗り継ぐものであった。とても惹かれるものがあったが、徒歩での乗り継ぎがギリギリらしくあまり自信が持てなかった。そのうち背広氏も同じルートを踏破していた。
 石徹白は白山登山の入口で白山信仰の村。戦後しばらくは、石徹白川のある福井県に属していたが、福井県側の道路が良くないので岐阜県になった。以前偶然古本屋で見かけた宮本常一という人の本で石徹白が取り上げられていた。何か神秘的な物を感じて余計に興味を持った。
 県道314号線は一車線しかなく、しかも強烈な上りだった。下から崖のような山の中腹に九十九折が見えた。あんなとこを行くのか?上ったところからの景色は、足元に集落が見えて圧巻だった。本当にこんなとこに鉄道を通すつもりだったのか?冗談にしか思えなかった。
 そのまま進んで行くと、右手の遠くに白銀のゲレンデが現れた。ここにはスキー場があった。雪積もってるのか?ヤバいと思った。運良くゲレンデ以外には雪はなかった。
 10時、石徹白は思ったより開けていた。県道から緩やかな上り傾斜で土地が広がっていた。石徹白の集落を北に行ったところに白山中居神社があった。白山中居神社は雨の木立に囲まれてどこか普通の神社とは異なる神秘的な雰囲気をまとっているように見えた。こんな山奥の場所にも関わらず、私と同い年くらいの女性が熱心に手を合わせていた。川を渡り、本殿らしき方に行くと、雪よけのためか木材で半分カバーされていた。扉は全部閉め切られていた。家に帰ってから知ったが、普通は開いているようだった。雨が降っていたからだろうか?後ろからおっさんがお参りに来た。白山信仰のことはよく知らないが、普通の信仰とはぜんぜん違うものなのかもしれない。
 石徹白から先は石徹白川沿いの離合困難な狭い道になった。これが福井県が整備しなかった道か。この辺りは背広氏の動画で見てたから大体わかっていた。一度だけ対向車が来たが、なんとかかわした。
 道が二車線になると、キャンプ場が見えた。そして、家族旅行村バス停があった。無事に福井県にを抜けてホッとした。
 11時道の駅九頭竜。国道158号線を大野経由で福井へ。雪が心配だった。もし、積もっていても今さら油坂峠には戻りたくないし。幸いなことに雨だけで済んだ。
 福井インターから北陸道。1250、杉津パーキングエリア。元北陸本線杉津駅があったところ。正確には上り線の方にあった。上り線には以前北陸本線の旧線を探索した時に訪れていた。杉津駅は山の中にあるが、海水浴場への最寄り駅だった。下り線からの方が海が見えるような気がした。ソースかつ丼とそばのセットを食べた。
 14時半、竜王インター下車。15時に帰宅。
 今日は雪でヒヤヒヤした。こんな思いをするのなら最初からスタッドレスにしとけばよかった(しないけど)。長年気になっていた石徹白に行けたのはよかった。石徹白に行ったからって、石徹白のことはほとんどわかっていない。私の中で神秘的なまま残っている。それでもいいと思った。
 この4連休、自分の行きたいとこに行くべきだと気づいたことが大きかった。人生、そんなに寄り道してるヒマはない。