びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/11/13(土)「年縞」

 7時起床。先週の一泊二日に味をしめて、どこかに行こうと思ってたのに当日予約。1015出発。天気が凄くよかった。天気見てから宿を予約すればよかった。
 琵琶湖大橋鯖街道も3回目。だんだん特別感が失くなってきた。12時、朽木新本陣で鯖寿司。2週間前と同じルートで熊川宿をスルー。
 13時、福井県年縞博物館。2週間前もここを通った。年縞を知ったのは、こないだの琵琶湖博物館で、それから妙に気になっていた。
 年縞とは、湖の底に堆積した層に形成された縞のことで、一つの縞が一年に相当している。縞に含まれる炭素中の14-Cの割合を調べると、その年の14-Cの割合が決定できる。この年縞は北半球の発掘物の年代を決める世界標準となっている。その他にも、酸素や水素の同位体比率から温度もわかる、含まれる花粉などから植生の変化や、層が突然厚くなる部分で火山の噴火があったことがわかる。
 年縞が採取できたのは三方五湖の一つ水月湖である。年縞はなんと7万年前まで遡ることができる。年縞はどの湖でもできるわけではなく、特定の条件が揃って初めて年縞ができる。条件は、湖が埋まらないこと、他の河川からの流入がないこと、底の方が無酸素で生物が生息していないことが挙げられる。
 この博物館には実際の年縞の薄片をエポキシで硬めて標本にしたものが展示されていた。古代ロマン溢れる素晴らしいものだった。実際の年縞は縞がごちゃごちゃしてよくわからない部分もあった。それでも、今までの年代を調べる方法よりは精度はよくなった。
 年縞は、気候変動をも捉えている。恐竜が歩いていた時代は二酸化炭素濃度が現在の10%で気温も高かったらしい。また、地球では定期的に気温の変動が起こっていたが、最近はそれが起きてない。これは地球温暖化が原因ではないかとのこと。
 年縞は最先端の年代決定法であり、とてもわくわくした。よくもまあ湖の底にしかないような物を、そこに縞があると信じて、縞を崩さないように採取して、年代測定に応用しようと思ったものだ。着目した人は天才ではなかろうか?この博物館は唯一無二であり、とても楽しかった。
 1445、隣にある若狭三方縄文博物館。元々はこの博物館の方が先にあった。この辺に縄文時代の遺跡があるらしい。縄文なんて普通博物館の一コーナーに過ぎないのに、それを一つの博物館にしたのはどれだけ凄いのかと思ったら、明らかにやり過ぎだった。年縞の方が凄すぎて、余計にショボく見えた。
 15時半、どこかに行くには微妙な時間だったので、敦賀半島をドライブすることにした。敦賀半島敦賀の北にあり、リアス式海岸からの景色が楽しめるのではないかと期待した。それからここには高速増殖炉もんじゅがあった。もんじゅには昔M会で行ったことがあった。あの時にマイクロバスで走った場所はどこだったのか?
 美浜の方から敦賀半島を時計回りした。海に沿っており入り江が見渡せた。ちょうど日が落ちそうなところで、海の上に光の道ができていた。2週間前のレインボーライン山頂からの景色を思い出した。
 岬の先端にもんじゅはあった。辺鄙な場所のはずなのに、そこまでは立派な道路ができていた。昔はこの場所を走ったのだろう。当然のことながら、入り口の柵は閉まっていた。中で人がいるのが見えた。ここはもう動いてないはずだが?帰ってから調べたところ、廃炉作業をしているようだ。
 半島の東側の景色もよかったけど、太陽とは逆方向に当たり、少し暗い感じに見えた。こちらの道はあんまりよくなかった。もんじゅへのアプローチではないだろう。
 敦賀市内に入り、気比の松原の横を通り、敦賀駅に向かった。17時、すんなりと東横インに到着。この時間でも満車かよ?つか、チェックインしてからどっか行ってるのか?仕方ないから隣の方にあったタイムズへ。800円。
 まる三屋へ。おそらく4回目。気に入ってないのに立地が良すぎて入ってしまう。この時間なのに行列してた。マジか。奮発して、7500円の冬御膳。ふぐとカニと他もろもろ。退院後、初めてふぐとカニを食べた。ふぐはずっと食べたいと思っていた。ふぐ刺しはよかったが、唐揚げは骨しかねえ。カニは最初からどうでもよくて。それでも、身が痩せてて残念な感じ。相変わらず剥くのに必死な割に、利得が少なかった。これじゃカニかまで充分。付け合わせでついてたハマチの刺身とカキフライの方がおいしかった。因みにカキフライも退院後初めて。ちょっと怖いけど大丈夫でしょう。この値段で腹一杯にならないのが驚き。小皿が多くて15枚くらいあった。見た目でごまかしてる感じがした。ダメだと思って、入るのは一番ダメなパターンだと思った。帰る時、目茶苦茶行列してた。別にうまくもなく、雰囲気もよくないのに。意味がわからなかった。
 今日は車に乗ってる途中で急にテンションが上がった。休みなんだから楽しまなきゃな。こういう気持ちになったのは記憶にないくらいのことだった。おそらく昨日、無茶振りされて思いっきり笑ったからだろう。人間、面白くなくても、無理に笑っていると、本当に楽しくなってくるものらしい。もしかしたら、私はずっと後ろ向きだったんじゃないか。孤独で寂しくて惨めなのではなく、自由でどこへでも行くことができる。この気持ちを忘れないように机の前に貼っとくかな?