びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/11/07(日)「大野」

 起床は6時半。東横インの朝食後、745スタート。
 国道158号線で大野に向かった。この道は山間の険しいところを高規格でぶち抜き、まるで高速道路のようだった。途中からは越美北線も並走した。今日も秋晴れで、走っていてとても気持ちよかった。
 840、大野着。結ステーションの駐車場に車を停めた。山の上には越前大野城が見えた。この町に来た理由は、私の好きな郡上八幡によく似ているのではないかと思ったからだ。越前大野城は、竹田城のように天空の城として売り出していた。山の上の城は少なからず天空の城になる権利を持ってると思う。
 南登城口から登った。道は歩きやすくて、地元の人もウォーキングに来ていた。この城は再建天守であり、元の姿を再現しているわけでもなかった。中は資料館のようになっていた。天守閣からは大野市内を見渡せた。大きな盆地にたくさんの建物が見えた。大野は奥越前の主要都市だそうだ。奥越前という言い方は初めて聞いた。
 1010,登城口にある大野市民俗資料館。昔の裁判所の建物を移築したものらしい。中に入ると職員のおばさんがビックリしてた。イヤな予感がした。案の定、中は無造作に昔の生活用品を陳列しているだけだった。さっと見て15分で退散。
 1030から町歩き。郡上八幡のような昔の雰囲気の残る町並みに期待した。七間通りには朝市が立っていた。通りの両側には商店が並んでいた。旅行客で賑わっており、ちょっと観光客向けという感じがした。
 寺町に行った。城下町の端には大体寺が集められていて寺町を形成している。有事の際に兵が集まる場所となるそうだ。寺町は喧騒から離れて静かだった。これらの寺が何の宗派かわからないけど、いい雰囲気を醸し出していた。
 三番通りの横には京福越前本線の廃線跡があるはずだった。今の京福越前本線は勝山までだが、昔は京福大野まで走っていた。この区間は、国鉄越美北線の開通により、収益が悪化して1974年に廃止になった。歩鉄の達人に載っていた地図を頼りに、線路の痕跡を探したが、普通に建物が建っていてまったくわからなかった。終点京福大野駅跡は福井銀行になっていたが、やっぱりまったく痕跡はわからなかった。
 1130、早目の昼食。お清水(おしょうず)。おろし醤油かつ丼を注文。大野で作った醤油をかけるのが特徴。どうやら町起こしで開発したメニューらしい。豚かつは2切れ、豚かつの下にはもやし。よく考えれば、おろし豚かつって松乃家とか和幸と一緒では?やらかしたなあ。
 1230、大野を後にした。行き先に迷って、計画通りに福井に戻ることにした。でも、せっかくここまで来て、こんなに気持ちいい天気なんて滅多にない。途中で、引き返して大野を通り過ぎ、国道158号線を先に進んだ。
 いきなりラウンドアバウトが出てきて驚いた。日本にも導入されている所があるとは聞いていたが、まさかこんな辺鄙な場所で遭遇するとは。私は通り方を知ってたけど、初見殺しだよな。スピードを落とさせるにはちょうどいいのかもしれない。
 国道は徐々に高度を上げて、目の前にトンネルが現れた。トンネルに吸い込まれる車は、これから困難に立ち向かう勇者のように見えた。ここでもまた国道158号線はとんでもない山奥を高規格でぶち抜いていた。立ちはだかる山が、巨大な壁に見えた。上を見てもまったく稜線すら見えなかった。アップダウンとカーブとトンネルを繰り返し、何度もスノーシェッドを潜り抜け、まるで遊園地のアトラクションのようだった。これぞドライブという感じだった。
 こんな山の中で越美北線はどこに行ったのかと探してみると、谷間を鉄橋で渡り、そのまま山の中腹のトンネルに吸い込まれて行った。国道は曲がりくねっているのに、線路は真っ直ぐぶち抜いていた。クレイジーだと思った。
 1315、JR九頭竜湖駅。道の駅になっていた。満車。とんでもない山を越えてきたのでオアシスのようになっていた。この駅、私が国鉄私鉄完乗を果たした駅であったが、車を駐車するのがめんどくさく、そのまま先に進んだ。
 九頭竜湖駅からのルートは2つあった。国道158号線をそのまま行くか、石徹白の方に行くか。国道158号線は昔国鉄越美北線と越美南線の連絡バスが走っていた。石徹白は越美北線と越美南線を結ぶ計画線だった。どっちも捨てがたかった。今回はガソリンが心配だったので、国道158号線を選択した。
 国道158号線を行くと、山間に突如ロックフィルダムの超巨大な堤体が現れた。早明浦ダム以来の衝撃だった。1330、九頭竜ダム。たくさんの観光客で賑わっていた。堤体の高さ124m、日本で5番目の貯水量だった。実は私は九頭竜ダムのことは知ってたけど、今回まったく期待も何もしていなかった。だから、目の前に超巨大な構造物が現れて驚いた。よくもまあこんな山奥にこんなもん作ったなあ。地図上だけではわからない。やっぱり実際に来てみないと。こういう所に来れるようになったのも車のおかげだなあ。
 1350出発。国道は九頭竜湖に沿ってぐねぐね走った。やがて九頭竜湖もどこかに行った。そして油坂峠。以前、岐阜側から油坂峠を見ると、まったく峠には見えなかった。普通に巨大な山だった。その山のだいぶ上の方を道路が無理矢理通っていた。地図で見ても大きなヘアピンカーブが2つとなっており、完全にヤバい線形をしていた。今回、福井側からのアタックでは、トンネルでバンバンバンと抜けると、岐阜の空中に放り出されるような感じとなった。ここに昔から道があったとは信じがたかった。
 ここから国道156号線。白鳥から南下。この辺りは長良川鉄道で馴染みがあるが、国道を通るのは初めてだった。長良川鉄道からの眺めとは違って、視点が低くてあまり面白くはなかった。今回、観光は先送りにした。暗くなってから帰ると、夜が遅くなって明日に支障が出るので。
 1445、郡上八幡で給油。国道が面白くなく、混んできたので、東海北陸道へ。東海北陸道は対面通行と聞いていたが、いつの間にか片側2車線になっていたようだ。壁が近くて窮屈だった。コストダウンか?景色に期待したが、トンネルばっかりで、まったく見えなかった。
 一宮ジャンクションから名神へ。そのまま快調に進んだ。さすがに名神は王者の風格があった。一度も休むことなく、17時前に竜王インター下車。郡上八幡から2時間ちょっとで着いたことに驚いた。
 17時、インターそばの塩元帥。高速代を調べると、2860円。休日割引で3割引らしい。
 18時、無事に帰宅した。ブログ打ってたらだんだん疲れてきた。さすがに一日中車を運転してたからか?
 今回の一泊二日は車をフルに活用した旅行になった。とても面白かったから、第二段を、と思ってたら、凄く疲れたみたい。今日は早く休もう。