びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/08/17(火)「ダスキン」

 急に滋賀から部長が来ていて、秘密裏に面談することになった。話すのは初めてだったけど、とても話しやすかった。
 滋賀に行くいろんな人から引っ越しのことを聞かれていて、いつの間にか窓口みたいになっている。
 今日はダスキンさんに掃除をしていただく最後の日だった。8/5に転勤の連絡をして、8/6にエリアマネージャーの人と正式にお話した。エリアマネージャーの人とは一回しか会わなかったけど、とても頼りになる人だった。
 15時過ぎに土砂降りの中、家に帰った。ダスキンさんはいつも通り掃除していた。
 退院の時、先生に「部屋を掃除するのが帰宅の条件です」と言われて、途方に暮れていた。その時に助けてもらったのがダスキンさんだった。これからどうなるかわからない生活の中で、部屋がきれいであることへの安心感と、掃除のことを気にしなくていいと精神的負担の軽減は大きかった。
 ダスキンさんはただマニュアル通りに掃除するだけでなく、あらゆることを気持ちよくしようと努力されていた。その顧客のためには何でもやるという心意気の中にプロ根性が感じられてとても好感が持てた。
 ダスキンさんとは最後だから少し長目に30分ほど話した。最初のことから今までのことまで。ダスキンさんは私が回復していく過程をずっと見ていた。再入院したり、会社復帰したり、冷蔵庫買ったり、だんだん物が増えたり、カレーやスパゲッティにはまっていたり。スタッフの皆さんもずっと気にかけてくれてたそうだ。私が転勤できるまでに身体が回復してくれたことを喜んでくれた。
 「手紙を書きました。恥ずかしいので帰った後に読んでください」と手紙を渡された。
 もうこれで会うこともないと思うと悲しかった。最後に玄関のドアを閉めた後で、感情が高ぶり急に悲しくなった。傘を持って外に出た。ダスキンさんは私に気づかず、車で去っていった。これで完全に終わった。
 手紙を開封したのは風呂に入った後だった。心のこもった言葉が便箋2枚に綴られていた。もう気持ちは落ち着いていた。最後に「行ってらっしゃい」と書かれていた。一発で私の視点を前に向けてくれた。やはりプロだなと思った。
 ダスキンさんのサービスはとにかく私の心に突き刺さった。最初は確かに病気がきっかけであったが、回復してもずっと頼んでたのは、掃除してくれるだけでなく、その他もすべてが気持ちよかったからだった。煩わしいことが一切なく、面倒な部分を全部やっていただいた。完全に独身生活を補完してくれるので、私には最上級のサービスだった。