びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/08/11(水)年休「宇和島」

 8時起床。コンビニで買っていたくるみパンを食べ、845チェックアウト。
 天気は小雨が降っていたが、その方が涼しくて過ごしやすいと思った。途中で宇和島東高校があった。宇和島東高のことは甲子園で活躍したので知っていた。この高校は東とつくけど、地図で見たら宇和島で一番大きい高校と思われた。
 9時に宇和島市立伊達博物館。2回目。ずっとここに来たかった。四賢候である伊達宗城が気になっていた。四賢候や伊達宗城のことはこの博物館で初めて知った。宇和島の伊達家は、仙台の伊達政宗の長男でありながら庶子伊達秀宗により成立した。宇和島が歴史の教科書に現れることはないが、宇和島では伊達宗城(むねなり)が四賢候に選ばれたことを誇りに思っているように見える。四賢候とは幕末の、越前藩松平春嶽薩摩藩島津斉彬土佐藩山内容堂宇和島藩伊達宗城であるが、なぜこの4人が選ばれたのかはこれを書いている時点でもわからない。
 前のイメージでは、展示物のボリュームがあった。しかし、今日は違うと思った。展示の調度品とかは凄いけど、他でも見かけるよなという感じだった。おそらく8年の間に目が肥えてしまったのだろう。
 10時半、天赦園。伊達宗紀の庭園。庭園はあんまり気乗りしないが、時間的に余裕があったので行くことにした。500円。高いと思った。中は思ったより広かった。でも、草刈り機でブーンとけたたましい音を立てて草刈りしていた。なんだこれは?風情もなんもないんだが?なんで営業中にやんの?それから、着物を来た女性の撮影。大濠公園の日本庭園でもやってたなあ。あれって場所を占有されてる感じがして、よく思えないんだよなあ。庭園はそんなにきれいに手入れされてるわけでなく、花が咲いてるわけでなく、ただ蚊の餌食になってそうなだけだった。15分で退散。庭園はよっぽと有名じゃないと行かない方がいいな。
 大村益次郎居住跡。これも時間調整。実は私は大村益次郎が気に入っている。大村益次郎は第二次長州征伐での活躍や彰義隊を制圧したことで知られている。長州の人だけど、伊達宗城に登用されて2年間宇和島に住んでたことがあった。住居跡は住宅街の中の空き地になっていた。きれいに砂利が敷かれて、石のテーブルと椅子、説明の立て看板があった。手入れされてる感があったけど、まるでお墓みたいだった。
 1140、昨日に引き続きほづみ亭。鯛めし。きっとここならうまいはず。かどやよりは安かった。その分鯛の刺身が少なかった。鯛めしは昨日より少しおいしいような気がしたが、最初に出会った時の電流が走るレベルではなかった。脳ミソ的にはもうサプライズでもないのかな。
 12時に店を出る時には雨が降っていた。店員さんに「3日降るそうですよ」と言われた。涼しいのは歓迎だが、雨は止めて欲しかった。折り畳み傘をさして次の目的地まで歩いた。
 12時半、宇和島市立歴史資料館。2回目だった。いきなり化石から始まったのでビックリした。それから魚のプラスティネーションとか。結局、他の施設と同じく宇和島の偉人を紹介していた。
 以前来た時、宇和島出身の高畠華宵を紹介していた。高畠華宵は大正から昭和にかけて昔の広告に女性の絵を書いて大流行した。今回、この人の絵を見るのを楽しみにしてた。しかし、時期が悪かったのかやっていなかったorz。
 14時にして行きたいところにすべて行ってしまった。時間が足りないくらいに思っていたから、これは誤算だった。無理矢理パンフで見つけた観光クルーズに行くことにした。
 1420頃、きさいや市場。よくある海鮮市場。私は海鮮市場では食事しない。観光案内所があったので、観光クルーズの場所を聞いた。ついでにマンホールカードももらった。
 観光クルーズの受付に到着。観光クルーズと言っても、要は島への定期船で一周して戻ってくるものだった。2100円。受付の人に「雨降ってますけど、いいですか」と言われた。ここまで来てそれはないだろう。
 観光クルーズでは見たいものがあった。段々畑だった。前回、ユースホステルのペアレントさんに「一日がかりで段々畑行ってきたらどう?」と勧められた。段々畑は島か半島かわからないような到達困難な場所にあった。どこかでそのことが頭にあり、もやっとしていた。今回、海から眺めたらいいんじゃないかと思い立った。
 1535あさかぜ号は出航した。外に出ることはできず、窓越しの観光となった。お客さんは5人。観光客っぽい人はいなかった。もちろん席はガラガラだった。「観光クルーズのお客様がいらっしゃいますので案内を流します」との放送があり、「右手に見えますのは・・・」といった要領でテープが流れた。
 湾には、ハマチの養殖いかだと、真珠の養殖いかだが浮いていた。そういえば、昔、赤潮でハマチが全滅したとか言ってたような?
 遊子(ゆす)というところで、目当ての段々畑が見えた。険しく傾斜して海に落ち込むような所を開墾してあった。ただそこらじゅうに段々畑があるのではなく、ほんの一部分だった。そんなに規模は大きくないような感じだった。
 船は半島の細い所に作った細木運河を通った。半島が細長いためにショートカットするために作られた。言われなければこれが運河だとは思わなかった。運河の上には橋がかかっていた。
 船は最初の港に到着した。小さな集落だった。船から船員さんが岸壁に飛び移り、船のロープを引っ張った。若い学生風の男性が一人降りた。港には母親とおばあちゃんが迎えに来ていた。帰省だろうか?皆笑顔だった。船は男性が降りた瞬間にさっさとバックを始めて離岸した。
 港に着く度に、誰かが迎えに来ていた。それぞれストーリーがあるのだろう。映画のワンシーンを見ているようだった。
 最後の港の方になると、今度はお客さんが乗り込んできた。時に大きな箱やジュラルミンケースを抱えていた。
 最後の港を出ると、船は全速力で宇和島港を目指した。この船は高速船で今まで乗ったどの船よりも早く感じた。
 観光クルーズは1時間40分だった。段々畑よりも、養殖いかだや小さな集落、必ず誰かが迎えに来ていて皆笑顔だったことが印象に残った。島での生活の一端を見たような気持ちだった。雨降りは関係なかった。むしろ雨が降った方が貴重だと思った。思いがけず良い経験をさせていただいた。
 18時前に宇和島グランドホテル。5000円。フロントでランドリーの話が出て、洗濯しなければいけないことを思い出した。長期旅行では洗濯をどうするかが問題となる。偶然にも洗濯できるところでよかった。
 19時、昼に続いてほづみ亭。カウンターは埋まっていたorz。初めて2階へ。大座敷にネーブルが並んでいた。昨日と同じ組み合わせ、ウーロン茶、塩たたき、じゃこ天を頼んだ。さすがに塩たたきは昨日ほどのインパクトはなかった。食べながらブログを打った。まだ腹に入りそうだったのでふくめん。名前が縁起がいい。別の店で食べたことがあった。糸こんにゃくを魚の紅白のそぼろと刻みネギで混ぜて、いただいた。甘くておいしかった。
 今日は宇和島を充分に堪能した。宇和島は食べ物が美味しくて、城下町の雰囲気を残し、独特の風土がある。また到達困難な場所にあるのも、レア物感を増している。いつかまたゆっくりしに来たい。