びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/07/31(土)「ミュシャ」

 転勤が確定となり、どこに行くべきか考えた。転勤先から考えると、今後行くのがめんどくさそうな大阪以南や兵庫以西以北だろう。
 その結果、堺にあるアルフォンス・ミュシャ美術館に行くことにした。美術館には否定的だが、よくよく考えると好きなアーチストもいる。ミュシャはその代表格だった。
 堺という場所にも興味があった。堺は私とはほぼ縁がない場所だった。今や大阪のベッドタウンであるが、歴史上では大阪とは違った魅力に溢れる町だった。
 11時過ぎに出発。JR大阪駅下車。久しぶりのますのすしゲット。もう頻繁には食べられなくなるだろう。スナックパークに行ったら、まさかの休みorz。昼食は我慢して、先を急いだ。
 大阪環状線の弁天町回りで天王寺駅乗り換え。階段を上がると、見事な頭端式ホームがあった。阪和線だった。阪和線は元々阪和電気鉄道であり、天王寺をターミナルとしていた。紀州路快速などはこのホームには入らないので、なかなかこの頭端式ホームを見る機会はなかった。子供の頃、一度だけ一瞬この頭端式ホームを見て、子供心に珍しいと思ったことを覚えている。あの頃、まだ大阪環状線阪和線は繋がってなかったかもしれない。
 頭端式のホームは、元私鉄だったからか、関西に見られる他の線とは異なっていた。具体的にはホームの上の鉄骨の屋根がやたらと重厚で骨太に見えた。
 目的地の堺市駅は、大阪第二の市にも関わらず、ただの棒線駅で、小ぢんまりとした大きさだった。やはり南海の方が栄えているんだろう。駅隣接の商業ビルにあるサイゼリヤで昼食。
 13時半過ぎにミュシャ美術館。圧巻だった。期待を完全に上回ってきた。私は美術史を知らないが、ポップモダンアートを完成させたのはミュシャではないかと思った。緻密に書き込まれた花飾りなどのモザイクをバックに、透き通るような肌の若々しい女性を前面に出すスタイル。構図も色使いもこれ以上にない仕上がり。写術的でありながら、大胆なデフォルメにより女性の魅力を最大限引き出している。女性は若くて美しくて人間の憧れや理想が凝縮されている。見ているだけで穏やかで心安らぐ気持ちになれた。これに敵うモチーフはないのではないか?
 しっかりと解説されており素晴らしい展示だった。細かな背景などにも一つ一つ意味があることを知った。この美術館はミュシャをよく説明しようとしており、今まで行ったどの美術館よりも好感が持てた。
 1540撤収。まっすぐ寄り道せずに帰った。すっかり満足していた。