びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/07/25(日)「関」

 起床は6時半。障子から日の光が射していた。手を洗おうとしたら、途中から水が冷たくなった。井戸の水を使っているのだろう。0710チェックアウト。
 早朝の郡上八幡は昼間の喧騒とはうって変わって、本来の落ち着きを取り戻しているように見えた。耳を澄ますと水の音が聞こえてきた。郡上八幡には多くの水路が張り巡らされていた。清々しい木の匂いもした。周囲が山に囲まれているからだろう。これらの雰囲気が郡上八幡を私にとって特別なものとしていた。
 0756発の電車は、チャギントンのラッピングがされて、残念極まりなかった。チャギントンとは機関車トーマスのようなもので、電車を擬人化したアニメのキャラクターだった。長良川鉄道の集客策だろうが、これは長良川鉄道の本質を見失ってると思わせた。長良川鉄道は自然で素朴なところがいいのに、こんなキャラクターもんなんて風情も何もあったもんじゃなかった。
 さらに中から見ると、窓までラッピングされていた。景色は透けて見えたが、景色はラッピングの色に染まった。せっかくの観光資源である車窓の景色が台無しだった。こんなん本当にあり得ないと思った。一体何を考えてこんなことしてるのか?私はロングシートの一番前に座り、ラッピングされていない、前面展望を見ていた。
 9時に関駅。まさかの1両増結。次の刃物会館前駅で下車。
 刃物会館にはずっと来たかった。面白いとの噂を聞いていた。どんな感じで説明してるのだろうかと期待した。中に入って驚いた。いろんな刃物をガラスケースで展示していたが、どれも売り物だった。刃物の作り方など一切説明はなかった。10分で撤収した。
 捨てる神あれば拾う神ありで、近くには関鍛治伝承館があった。ここは関の歴史を紹介し、日本刀の作り方からその見方まで説明していた。なんとなく日本刀の基本がわかったような気がした。ただ何が名品の条件かまではわからなかった。
 11時、フェザーミュージアム。フェザーとはカミソリのメーカーである。企業博物館まであるのはラッキーだった。カミソリの作り方がわかっただけでなく、医療用のメスやミクロトームとかも作っていることがわかった。刃物って今は替刃が主流なんだな。1210撤収。
 目の前に鰻屋があったが、並んでいた。先を急ぐと強烈に煙が出ている場所があった。そこにも鰻屋があり、たくさんの人が並んでいた。前に美濃市に行った時、鰻を食べておいしかった。この辺は鰻が有名なのだろうか?全身おいしい匂いに包まれて腹が減っただけだった。
 次に行こうとしていた岐阜県博物館はJR岐阜駅と長良川鉄道関駅の間の関駅寄りだった。バスで行くのだが、バス停からも結構歩くようだった。
 長良川鉄道の関駅からバスに乗ろうと、重い荷物を抱えながら炎天下の中を走ったのだが、タッチの差で逃してしまった。30分待ちとなった。もう長良川鉄道に乗って帰ろうかと思ったら40分待ちだった。
 予定通り1303のギフハブに乗車した。乗客は私だけだった。ペットボトルで水を飲んでると「お客様にお願いします。バスの中での飲食は大丈夫ですが、ゴミは持ち帰って下さい」。俺に言ってんの?別にリュックにしまったのだが?小屋名で下車した。
 見渡す限り田んぼで途方に暮れた。どこに博物館があるんだ?すると、柵に小さな案内板があるのを見つけた。田んぼの中の道を歩くと橋が出てきた。小さな橋を渡ると、川の中に鮎釣りの人がいた。岐阜は川が多い。博物館は大きな公園の中にあった。公園の中からさらに300m歩かされた。
 博物館入口の前の道は急坂になっていて、スロープカーというゴンドラのような乗り物があった。なんだこりゃ?テンションが上がった。レールは一本でギア式。いかにも遊園地にありそうな感じだった。エスカレーターじゃダメだったのか?
 博物館に着いたのは14時前だった。結論から書くとこの博物館は巨大だった。通常の県立博物館の3倍の規模があった。岐阜県の歴史を紹介するだけでなく、化石、動植物、岩石までもカバーしていた。さらに特別展、企画展、別館でイベントもやっていた。一字一句を丁寧に見る私のスタイルでは一日あっても無理だっただろう。とりあえず歴史と生物の半分だけ見た。いつかまたリベンジしたい。
 1612小屋名停留所からギフハブでJR岐阜駅。
 18きっぷ使用。1706新快速大垣行き。大垣で乗り換え米原駅へ。米原駅からは1817発新快速で一気に尼崎駅へ。
 今回の旅行は、郡上八幡で大チョンボした以外はよく頑張ったと思う。地味に早起きした効果が大きく、時間を最大限使えた。お盆はちゃんと計画すること。