装置の立ち上げをした。すると午後から立て続けに問題が発生した。
午後イチ、在宅勤務比率を50%にするようにとのお達しが出た。しかも、仕事の進度は落としてはいけないらしかった。私の場合、測定が仕事だから、会社じゃないと仕事できないし、家ではやることがない。進度は落とすななんて悪い冗談にしか聞こえなかった。ただでさえ仕事が溜まりまくっているのに絶望しかなかった。
さらに自治会の件で事務の人から電話があり、うちとは違う棟の住人たちの水道使用量が提出されてないと言われた。うちの棟は私が集めたが、隣の棟のことは知らなかった。誰がやるんだ？もしかして私？事務の人からは「会長だから電話した」と言われた。事務からしてみれば誰が集めるなんて関係ないんだろう。
この工場の人たちは個人の電話を持っていないのでメールした。その結果、どうやら私の担当ではなく、別に担当がいることまでわかった。候補は2人いるけどどちらかわからない。もしかすると、両方かもしれない。なんか自治会の仕事ってこういうのばっかり。
突然菱沼さんから「冷蔵庫に入っている東京から送られてきたサンプルは劇物だから、ちゃんと片付けて」と言われた。言われて見れば確かにそうだった。本来なら鍵付きの冷蔵庫に保管する必要があったが、サンプルが500mL瓶に20本近くあったので鍵付き冷蔵庫の中にそんなスペースなどなかった。正直なところ、目をつぶってくれてたらいいのに、後先考えずに正論振りかざしてきて腹が立った。使えないお姉さんのところに行って「鍵付き冷蔵庫に入ってる物と鍵なしの冷蔵庫に入ってるものを入れ換えます」と言うと、隣で聞いていたMさんが空き部屋にある冷蔵庫を教えてくれた。鍵はついてないが、誰も来ない部屋だからとりあえずいいだろう。管理してる部署に連絡して連続運転の許可を得た。
問題が山積みだった。「冷静に粛々と」と自分に言い聞かせながら処理した。もちろん冷静でいられるわけなんてなかった。
