びーの独り言

どこいくの?どっか。

2020/10/10(土)「奈良」

 出かけるつもりだったが、天気予報は雨だった。ただそのうちに晴れるらしい。7時半に起きたら、予報通り雨が降っていた。そのまま9時まで寝た。10時頃、雨が止んでいたので、10時半に出発。
 尼崎ー京橋ー鶴橋ー石切ー奈良。
 鶴橋から近鉄近鉄に乗るのはかなり久しぶりだった。奈良と言えば鶴橋から近鉄が定番である。架線柱が特徴的で子供の頃と同じように見えた。鶴橋は相変わらず狭くて汚かった。その先は高架になってて、東大阪の雑然とした街を突っ切っていた。乗るのは初めてではないのに、旅行感があった。生駒に向けて線路は勾配を少しずつ上っていった。石切から見る大阪平野は昼間でも素晴らしかった。石切の隣は生駒トンネル。トンネルを掘るのは不可能と言われて、当時の大軌が潰れそうになったばかりか、建設会社もヤバかったらしい。でも、苦労の甲斐あって、今はJRに圧倒的差をつけている。さて、トンネルを抜けて、生駒の街は栄えているように見えた。大阪のベッドタウンになってるのか?大和西大寺の複雑な平面交差を経て、平城京を通過。とは言え、広大な原っぱだった。最近、平城京を復元させるために、近鉄の線路を付け替えるという記事を見かけたが、本当にそんなことやるのだろうか?線路は地下に入って驚いた。そうだったっけ?
 12時、奈良到着。この時間だったら京都行くのと変わらないなあ。まずは腹ごしらえ。と言っても、奈良って柿の葉寿司くらいしかないんだよな。駅の横に商店街があった。なんか見たことあるなあ。突如Dさんのことを思い出した。Dさんとは奈良を案内してくれた女性である。確か入ってすぐ左の洋食屋に行ったはずだが?その辺りには、田中の柿の葉寿司があった。駅弁で何回か食べたことあるけど、別に好きってわけじゃないんだよな。そしたら、中で寿司が食べられるみたいだった。他に名物ないし、本店だからワンチャンうまいかも?中に入ってみると、3席の和風でおしゃれなスペースだった。静かで雰囲気がとてもよかった。セットを頼むと、サバ、シャケ、穴子太巻きがそれぞれ2巻ずつやってきた。柿の葉に包まれているのはサバだけで、どれも普通の柿の葉寿司よりもおいしかった。これは幸先がいいスタートだと思った。
 目的地へ歩いていると、鹿がうろうろしていた。そうだ、奈良にはこいつらがいた。パラソルの下でしかせんべいを売ってるおっさんには4頭くらいの鹿がまとわりついていた。そういや、Dさんと来たとき、しかせんべい買ったら、鹿がいっぱいまとわりついてきたなあ。それで、今日来てたカバーオールをかじられたっけ。
 13時、奈良国立博物館。ここが目的地。全国博物館巡りの一つであり、国立だから大いに期待してた。雨降ってたから箱物でいいだろうと。まず別館のなら仏像館に行った。仏像には興味はないが、奈良国立博物館のメインは仏像らしかった。ライトは暗めで、静寂に満ちていた。仏像は飛鳥、奈良、平安、鎌倉に渡っていた。形や表情などによって分類できるようだが、わかるようでわからなかった。様式の年表が欲しかった。たくさんの仏像があった。柔らかなお顔を見ていると、昔の人の想いが伝わってくるようだった。大きいのは迫力があるけど、小さいのも身の丈にあってるように思えた。国宝の菩薩様があった。木造で巨大。国宝と言われると、その価値はわからないけど、後光が射して見えたり。でも、なぜ国宝なのか説明して欲しいよな。他にもいいものはあったけどなあ。
 1時間ちょっとで全部回ってしまった。こんなに早く回れるはずがないと思ったら、奥に青銅館というのがあった。しまった!どこで間違えたんだ?外は雨が降り始めた。入り口にいた人に「地下通路で本館に行けます?」と聞いたら「来週からの正倉院展で閉まってますよ」と言われた。しまった!来週だとは知っていたが、まさか!
 それでも地下に降りてみるた。広い通路になっていて、パネルが展示がされていた。各時代の仏像の特徴や作り方が説明されていた。あるやん。最初に教えといてよ、と思ったが、それだったら頭に入ってないかもな、と思い直した。
 15時、当初の予定より時間が余ってしまったので、東大寺。前はDさんと一緒に来た。門からして大きかった。大仏殿も巨大だった。普通の建物の2倍あるのではないか?2度目の大仏は、大きかったけど、奥まっててか目立たなかった。前回、まんが日本の歴史に大仏の作り方が載っていたなあ、しかもあの金属の中には何人か落ちたんだよなあ、と思ったことを思い出した。展示には聖武天皇の想いが書かれていて心に響いた。思えば、国立博物館では思想の説明はなかった。淡々とモノを展示してるだけでそこに魂はなかった。因みに、有名な柱くぐりは感染予防のためベニヤ板で囲って封鎖されていた。
 15時半、東大寺ミュージアム。水がなくて喉が乾いて喫茶店に入った。饅頭食べてたら、旅行してるなあという実感が湧いた。ミュージアムには、国宝が並んでいた。国立博物館よりも多い。どうやら仏像は元の寺で展示しているようだ。正直、こっちの方が面白かった。
 17時、一旦近鉄奈良駅に戻って、そこからならまちへ。ならまちはDさんに連れていってもらった時に初めて知った。さっきの商店街を奥に向かった。Dさんと食事した洋食屋はなかった。潰れてしまったか?商店街はとても長く3ブロックに渡っていた。おしゃれ雑貨などを扱う店が多く、地の食べ物は見あたらなかった。
 ならまちは記憶とは違い、ショボく見えた。あんまり昔の町並みって感じでもなく。どちらかというと作られたイメージだった。単純に通りが違うのかと思ったが、あんまり雨の中を歩き回る気にはなれなかった。
 帰りも商店街を通った。2ブロックを通りすぎ、3ブロック目に入ったとき、突如左手に既視感のある洋食屋が。半地下で年期が入っていて変な名前でオムライスメイン。確かこんな感じだったような?
 記憶を検証。あの時、ならまちから商店街ではないところを歩いてきて、途中から商店街に入ったのかもしれない。最初の近鉄奈良駅前での既視感は勘違いか?私の脳ミソは勝手に作話しているが、果たして真実やいかに?
 1730、洋食屋おしゃべりな亀。店内も古風。シートはくすんだオレンジで、少しバランスが悪い。こんな感じだったような?オムライスを食べた。デミグラスソースハンバーグオムライス。腹はいっぱいになったが、何も思い出さず。
 最後、近鉄奈良駅で大仏プリンを買った。さて、あの時、地下だったろうか?Dさんは改札の横でプリン買ってた。その辺りにはまさに大仏プリン専門店があった。あの時2個もらって、一つは日本酒入りだった。もう一個は不明。日本酒入りは今でもあった。でも、今はダメだから、スタンダードなカスタードと大和茶にした。
 最後、石切の夜景見ようとしたら、見逃した。天気悪かったし、またチャンスあるだろう。
 予想外にDさんとの思い出を追っかけるような旅になった。まさかそういうふうになるとは思わなかった。帰ってからDさんと会った日を調べてみた。2008年11月1日、なんとその時は正倉院展をやっていた。車はならまちに停めて、奈良公園興福寺東大寺、オムライスからのならまちだった。オムライスは当たっていたが、順番が違った(汗)。それから、大仏は今回2回目ではなく、3回目。1回目は高一の奈良ユース(大汗)。もう一つ、プリンは3つ。カスタードと大和茶と日本酒。偶然にも2つは同じだった。いやあ、人間の記憶は曖昧だ。ブログ書いててよかった。