びーの独り言

どこいくの?どっか。

2016/09/30(金)「職場」

 現在の職場では社内のクライアントからの依頼を受けて高額な装置を使っての測定をしている。外注に出すと、サンプルの中身を説明できないとか、細かい測定の指示ができない、といった問題があるが、うちでは同じ社内なので臨機応変に対応できるのが強みである。しかし、私が滋賀のときに感じたのは、圧倒的に仕事が遅く結果が恣意的であることだった。いつ結果が出るかわからないのは信じがたかった。それからどういう結果が欲しいか根掘り葉掘り聞かれた末に、出てきた報告書はまったくその通りで苦笑いしてしまった。多少お金を払ってでも外部の方が後腐れもなく信用できると思った。やがてなんの縁か私はその部署に異動になった。高額な装置を専門的に使うようになって、他の測定は全然しなくなった。だからといってその装置に関する深い専門性を感じることはなかった。むしろ装置を独り占めすることで仕事を守っているようにしか見えなかった。実際ものすごく保守的だった。
 外注の測定は派遣やバイトの仕事である。ひたすらルーチンワークの数をこなせばいい。しかし、業界は値崩れをおこしておりブラック化している。うちが外注に対抗するのは難しい。だからただ測定するだけでなくアドバイスや提案もするということになっている。クライアントが持ち込む案件は目的のはっきりとしないわけのわからないものも多い。落としどころが見つからないからうちに持ち込まれた感じだったりする。総労働時間を短縮しなければいけないので、クライアントが自ら説明できないような案件は断るべきだと進言したが、そういうのを受けるから重宝がられているのだと言われた。同じ会社なのだから技術的にダメなものはダメとかそういう議論をするべきだと思うが?アドバイスすると言うのなら、人の仕事と思わず自分の仕事と思ってやれよ。クライアントのせいにして悪事に結託してどうするんだ?
 最近の技術レベルは目を覆うようなひどさがある。物理化学法則的に最初から絶対に無理と思われるものもある。勝手な理論打ち立てて、堂々と技術を確立したと言ってる人たちがいる。どう見ても世界の常識を変えるの大発見だ。本当だったらなぜプレスリリースしない?結果が自分の都合のよくなるまで、サンプルではなく実験方法の改良をしてる人がいる。誤差の大きい実験なのに毎回他社品にぼろ負けしている。なぜ存続してるんだ?毎回どういう報告を上げてるのか不思議だ。やわらかいものに硬いものを混ぜて硬くなったと喜んでる人もいる。当たり前じゃないのか?軽いものに重いものを混ぜて軽くなったという話もあった。こちらはいつの間にかフェードアウトしていた。たいした開発もしてないのに情報管理と称して社内で秘密にしている。余計に何をやってるかわからなくなり誰にも技術的間違いを指摘されなくなった。唯一指摘できるのは上層部だが、技術的素養はまったくなく、うまくいってるという話が聞きたいだけだ。結果を秘密にしているのは恥ずかしくて外に出せないからとしか思えない。
 会社のメインプロダクツが安泰だからどこまでも官僚的だ。そんな会社の従業員がリスクを冒して本気で開発をやるわけがない。新しいわけのわからないことをやるよりも、秩序を保つことが大切。上層部には出世に目がくらんだハイエナしかいない。もしかすると出世しかやることがなかったのかもしれない。技術的素養のない上層部に新しい技術が理解できるはずもない。そしてそんな上層部が自分が理解できない技術を取り上げるわけもない。メインプロダクツを捨てて事業転換するなんて悪い冗談としか思えない。世の中はとっくに現業に回帰し、もうそれすらも言わなくなっているのに。とことん宗教だなって思う。従ってるふりをするゲーム。それもこれも生活のため。でも、通帳見たら黙るしかないわ。きっと私も悪の一員だから。