びーの独り言

どこいくの?どっか。

2014/08/02(土)「郡上2」

 7時に起きて7時半から朝食。他に2人別々でお客さんがいた。おじいさんとおばあさん。旅の話をした。やっぱりユースホステルだな。
 9時半に一時退出した。連泊でもそういう決まりらしい。まずは郡上八幡城に向かった。2年前山を登るのがとても疲れた記憶があり、その記憶はまったく間違ってなかったことを確認した。城の写真を撮ろうとしたら、白壁に茶色いものがびっしりついていた。なんだろうと思ったら、石垣の根本に白く干からびた蛾がたくさん落ちていた。マイマイ蛾が大量発生してるらしい。城は大阪城に次いで日本で二番目の復元天守らしく、しかも木造だった。歩く度に床がギシギシ音を立てた。現存12天守に勝るとも劣らない味があった。百名城に選出されてないのが不思議。天守からの景色は爽快だった。それもまた記憶の中の期待通りの景色だった。
 11時店頭で焼いている鮎の塩焼きを食べた。500円。私はほとんど鮎を食べたことがないが、郡上八幡は鮎が有名らしく、これは是非とも食べなければ。店のおばちゃんに聞くと、頭は硬いけど、それ以外は丸かじりできるらしく。しっぽからかじりついた。塩焼きだけあって塩辛かった。骨ごとバリバリ食べた。お腹あたりはおいしかったが、頭に近づくにつれはらわたの苦さが。うーん。頭までは挑戦しなかった。どうして鮎だけは丸かじりするのだろうか?
 昼食に「新橋亭」に行った。ユースにあったパンフレットにおすすめと書かれていたから。鮎の定食は3500円、さすがに無理。代わりに飛騨牛の朴葉味噌焼きとビールを頼んだ。実は朴葉味噌はあまり好きではなく。でも、他に地のものもなさそうなので。
 旧庁舎に行った。旧庁舎は観光案内所になっている。2年前もコインロッカーでお世話になった。ここでは郡上おどりの講習会を申し込んだ。何事にも先達は必要だろう。郡上おどりには10曲ある。1回40分で2曲教えてもらえ、それが3回ある。3回すべて申し込んだ。
 講習会が始まるまでしばらく時間があったので、樂藝館に行った。樂藝館は昔の病院の建物や設備を保存しているところだった。木製の水屋に薬品の小瓶やメスなどの金属製の治具が並んでいたり、初期のレントゲン装置があったりした。よくこんなものが残っていたものだと感心した。さりげに凄いスポットだった。
 喫茶店を探しているうちに街を探索していた。昔の町並みが残っていて、とても風情があった。郡上八幡は私が見た中で一番気に入っている。近い将来もっと人気が出るかもしれない。歩いてるうちにいがわこみちに出た。いがわこみちは小さい道の横に用水が流れている。用水にはたくさんの鯉が泳いでいて、観光客がえさをあげていた。次にやなか水のこみちに行った。郡上八幡には至るところに水が流れている。これらは古くから生活に使われてきた。先人の知恵に感心する。
 15時から旧庁舎の2Fで講習会が行われた。旧庁舎の2Fは板張りの大部屋になっていて、じゅうたんが敷かれていた。参加者は50人くらい。白い浴衣を着たおばさんが先生だった。先生が基本的な動作をやって見せてくれたあと、みんなで実際に練習。大体よくなったところで輪になって踊った。これを18時まで6曲繰り返した。細かい動きを確認できてよかった。特に「げんげんばらばら」と「猫のこ」。
 「天野屋」で晩酌セット。生ビール、刺身、豆腐、鶏の唐揚げ。こっちの食には最初から期待してない・・・。
 今日の踊り会場は城山公園だった。下駄を履くと親指と人差し指の間が痛かった。そのうち慣れるだろと思うしかなかった。城山公園の地面は予想通り土だった。下駄で地面を蹴っても雰囲気が出なかったり。踊りは講習会で自信がついたので昨日とは気持ちが違った。ひたすら踊りまくった。そうしていると時折ここがどこかわからなくなった。よく考えれば郡上八幡に来ている。そのことが信じられなかった。まるで夢の中のようだった。過去も未来もなく、ただこれが紛れもない現実だった。最後は足が痛くて身体が疲れ果てていた。「まつさか」が終わりすべてが終了したとき、もう完全に心は満たされていた。時計は23時だった。