びーの独り言

どこいくの?どっか。

2013/08/11(日)「旅行2」

 乗り鉄の朝は早い。0628の始発で出発。清々しい朝だった。
 南彦根米原敦賀―福井―九頭竜湖―福井―金沢→広坂→橋場町。
 なぜ南彦根に泊まったかと言えば、越美北線に行くためだった。越美北線は私のJR乗り潰しで最後まで残った場所。もういつだったかわからないくらい前にリーチをかけていて、不完全なまま放置していたら、そのまま気持ちの方が腐ってしまった。今回積年の想いに終止符を打つことにした。
 福井駅には0833到着した。電車が高架のホームに滑り込む時、近代的ホームには不釣り合いな派手なラッピングを施されたディーゼルが停まっているのが見えた。電車を降りてホームを歩くと、ホームのはしっこが切り欠きになっており、そこにディーゼルがちょこんと停まっていた。いかにもローカル線といった扱いだった。2両のキハ120は初めてみる形に思えた。もしかしたら中国地方の山奥やどこかの三セクで見たことがあるかもしれない。ボロボロ。扉はまさかの折り畳み。ロングシートクロスシートの混合。一応トイレはついていた。先頭の車両は全面ピンク、インパクト抜群。JRの最後にここを残しておいてよかったと思った。
 0908に福井駅を発車。ディーゼルのブルブルがたまらなかった。沿線は山の合間に田んぼ。夏の日差しに緑が映え、いかにも田舎という感じだった。越美北線には南線もあり、今は長良川鉄道となっている。長良川鉄道は私のお気に入りであり、その長良川鉄道とも雰囲気が似ていた。もし、2つの線が繋がっていれば、特急が走ったりして高山に負けない観光ルートになってたのかもしれない。そう考えるとなんとなくせつなくなってしまう。
 終点九頭竜湖はきれいに整備されていて、道の駅みたいな感じだった。出店もあり、ライダーや家族連れなどがいた。ここでJRを全線制覇したはずだが、そういう感慨はほとんどなかった。もうそういうゲームはとっくに終えていて、気持ちは次のステージに移っていたのかもしれない。なにはともあれ一つの呪縛からは解き放たれたと思いたい。
 後述する理由により金沢で観光することにした。金沢を観光するのは初めてだった。まず兼六園に行った。兼六園には整備された池や立派な木が植えられていた。私には人工的な感じがあまり好きになれなかった。こういうものの意味があるのだろうかすら思った。権力者の道楽にしか思えないのだが?庭園は京都で終わっていると思う。
 続いてひがし茶屋街に行った。小京都批評家としてはずっと気になる存在だった。ひがし茶屋街には石畳の道の両側に木造2階建ての家屋が並んでいた。観光地として整えられた感じがものすごかった。一方、浅野川大橋を渡ったところの主計町茶屋街は自然な感じが残っていた。金沢には雰囲気のある建物が点在してる。そういうのがどこか京都ぽいのかもしれない。
 金沢を観光したのは、レンタカーのコバとYoshikiと合流するため。17時に浅野川大橋で拾ってもらった。そのまま温泉に行くために南下。立山スーパー林道から分岐し、断崖絶壁の一車線。こんな凄い道は記憶にない。ハンドル操作を間違ったら確実に死ぬだろうし、運が悪ければ落石に殺されそう。こんなところに道を通す必要があったのか?その道のどん詰まりには新岩間温泉、山崎旅館という一軒宿があった。たかが温泉のためにこんなとこに?露天風呂にはアブがブンブン飛んでいて、落ち着いて入れなかった。温泉のインパクトより道のインパクトが全てだった。
 金沢市街に戻ったのは20時半だった。駐車場に車を停めてから、「菊一」に飲み行った。ここは太田和彦氏セレクション。店に入ると年季の入った店内におじいさんとおばさん、カウンター越しにはおでん。あいかわらず太田和彦氏ご推薦は渋すぎる!もちろんカウンタートークも弾み、金沢の歴史をたくさん教えてもらった。旅行の醍醐味はやっぱり居酒屋トークだよな。
 23時、車中泊をするコバとYoshikiと別れて、宿を探した。23時を越えると「東横イン」が安くなるので、行ってみたらうまくgetすることができた。こういう旅もアリだろう。