びーの独り言

どこいくの?どっか。

YUKI「WAVE」

Wave (通常盤)

Wave (通常盤)

 YUKIの4枚目。1〜3枚目は持っている。JAMも全部持っている。5枚目のキャンペーンをやっていたので4枚目から買ってみた。CDを買う自体がずいぶん久しぶりだ。
 YUKIの声はJAMのときから大好きだ。JAMの解散は残念だったが、音楽的に行き詰まっていたから仕方がない。ソロに期待してたら全然パッとしなかった。本人の希望なのかしっとり大人路線。全然イメージに合わなかった。それは予感があった。YUKIの音楽性ってずれてるのだ。昔、テレビでどっかのバンドの「肉」という曲を「にくにくにくにく」って絶叫してたし、JAMの中で一番好きな曲を選んだらファン投票で唯一シングルから選ばれなかった「ミュージックファイター」だし。まあJAMのプロデューサーがGLAYとかのプロデュースしてる佐久間正英だもんな。うまくYUKIの魅力を引き出していたのだろう。
 さて、本作でようやくYUKIらしさがでてきた。どうやら若手のやり手を器用したみたい。このアルバムは「メランコリニスタ」「ドラマチック」「ふがいないや」を収録している。久々にYUKIの魅力を伝えるものである。スピード感があってポップでキュート。アルバム曲も完成度が高い。
 その中で異色を放っていたのが #1「長い夢」だ。今までのアルバムとは明らかに違うイントロ、新しい何かを予感させた。そして印象的なサビ、YUKIの高音を生かした盛り上げ。遂に来たなという感じ。けれど、リリース時期がYUKIの子供が突然死した時期と被っているということを知った。改めて聴いてみると、YUKIのハイトーンボイスがやりきれない母親の悲しみを表現してるように聞こえた。今までのYUKIの詩にない私的で感情のこもった歌詞「ばいばい、長い夢。そこへ行くにはどうすればいいの?迷子になるよ、道案内してね。」。それでもポップでキュートな仕上がりになっている。その対比が一層せつない。